シェフ
山浦 敏宏
25歳の時に5年間イタリアに渡り、エミリアロマーニャ、トスカーナ、ナポリ、ローマ、ミラノ(アンティカ・オステリア・デル・ポンテなど)の3ツ星のお店などで修行し古典料理を学ぶ。
30歳に日本へ帰国し、逗子マリーナで1年半、青山の高級店で10年間さらなる経験を積み、俺の株式会社へ。
俺のイタリアン総料理長。
入社理由は何ですか?
飲食の世界には専門学校を卒業してすぐ入りまして、25歳の時にはイタリアへ渡りました。その後5年ほど修行を積んだ後、日本に戻ってきてから2店舗ほど別のお店で働いたのですが、ひとつ前の会社はいわゆる高級店だったのです。そういうお店というのは、景気に左右されやすいのですが、その反面有楽町や新橋にあるような立ち飲み屋さんというのは50年、60年びくともしないで続いていて、私としてはこっちの商売の方がいいなと思ってたんです。そんなことを考えている時に俺の株式会社と出会いました。
立ち飲みみたいなことをやる、しかもプロの料理で原価をかけてやっていくという方針が、私の理想と重なったんです。
当時はこういうコンセプトでやっているお店がなかったので、いいタイミングで出会えました。ずっとたくさんのお客様にいっぱい食べてもらいたいという気持ちがあって、でもそのために価格を下げた分冷凍品を使うようなわけではなく、原価をかけてしっかりと良い料理を提供できる仕組みがある。いいところを見つけたなと思いました。
あなたのミッションは何ですか?
今って料理人を目指して専門学校を卒業した人が数百人いたとしても、残るのはわずか数名といわれています。そんな状況を俺の株式会社が払拭していけたらいいですね。
働き続けたいと思える魅力ある職場にしていくことが一番なのですが、そのためにまずは社員の育成が大事になってくると思います。
俺のの新卒は1年ほどでフォアグラも嫌というほど焼きますから、他の店舗で働くよりも3倍4倍のスピードで成長できます。中途で入ってくる料理人と比べても遜色ないんですよ。
去年入った1年目の人が今これだけ活躍しているという姿を見ると、もちろん本人の頑張りもありますが、人を育てていくのは面白いですね。
そしてまた、俺の株式会社は和洋他さまざまな料理人が数多く近くいますので、それも魅力の一つだと思います。
いろんなところで育ってきたジャンルの違う料理人たちが同じ厨房で一つの皿を作っていく。それぞれの違いに都度新しい発見がありますし、創作意欲が刺激されます。
なかなかおもしろい環境ではないでしょうか。
俺の株式会社の魅力とは何ですか?
料理人を大事にしてくれる。
社長も公言していますけれど、実際そう感じている従業員も多いと思いますよ。
大きな特徴でもあるのですが、同じ「俺の」看板を掲げていても、店舗ごとにそれぞれでメニューも価格も違うんです。その店その店で勤める料理人の裁量によって自由にやらせてくれるんですね。そこまで料理人に任せきれる経営者はそういないと思います。料理人としてはありがたいですし、そういう判断ができることはすごいですよね。
あとは、やはり厳しいと言われるこの飲食の世界で、勝ち続けなければならないの大変なことでして、競争もすごく激しい。なので従業員全員が気持ちを一つにして、ベクトルの向きを合わせることが何より大事で、それが俺のの強みだったりするんですね。だってどんなに凄腕のシェフがそろっていても気持ちがバラバラだと、きっとここまでこれていないでしょう。だからうちには還暦過ぎても現役でやられている方もいますし、一度ここを辞めて離れてからまた戻ってくる方もいます。
料理人が安心して働ける環境が、ここにはあるんです。